極東細菌テロを爆砕せよ
先週の日曜日に書こうと思っていたClive Cussler作品の紹介、書けなかったのだなァ。必要なものがないと騒いでいたのでした。整理整頓の悪い私ならではの恒例行事なのですが、今回は本当に二つほど見付からず、この日だけでは終わらなかった(N社のMさん、お手数お掛けしました)。本の紹介に寄り道も出来なかったと云う次第。しかもだ、夕方からは来客。良い気分になってそのまま寝てしまったのでありました。さてと、最近、新潮文庫の紹介が溜まっているな。続けて紹介しましょうか。いや、夕食後には筒井康隆氏の「巨船べラス・レトラス」を読みたいな。G.M.Fordの「毒魔」やJohn Grishamの「大統領特赦」は次にしようかな(笑)。
Clive Cusslerの「BLACK WIND(極東細菌テロを爆砕せよ 上・下)」(中山善之訳、新潮文庫、平成十八年十二月一日発行)。ところで、これが共著なんですよ。Clive CusslerとDirk Cusslerの共著なんですね。息子さんだそうです。驚きです。話の方も、ダーク・ピットはNUMA(国立海中海洋機関)の長官となり、ジェームズ・サンデッカーはNUMA提督で副大統領なんですよ。「オデッセイの脅威を暴け」以来、ダーク・ジュニア・ピットが活躍するようになったダーク・ピットシリーズ。徐々に世代交代していくことになるのでしょうか。いえいえ、ダーク・ピットもアル・ジョルディーノもまだまだ活躍するのでした。まァ、ダブルで楽しむと云うところでしょうか。
当然ながらダーク・ジュニアや悪ふざけで知られているジャック・ダールグレンは活躍いたします。「こんどセイウチに出会ったら、最寄りの農薬工場の方向を訊ねてみるから」とか言いながらね。そうそう、ダーク・ピットの娘サマー・ピットも毎回危険な目に遭いながらも元気です。冒頭から日本海軍が登場し、第二次世界大戦中に行った化学及び生物兵器の研究や実験について、「七三一部隊については、…彼らの行なった一部の実験の前では、ナチスなど他愛なく思える」なんて言われると暗い気持ちになるのではありますが…。今回の中心は朝鮮半島だし、悪者は韓国産業界を代表する人物の一人カン・テジョン、北朝鮮の隠れ諜報員なのです。「…北朝鮮の強硬な主張が問題となる」なんてことも書かれてますが、なんせCopyright@2004ですからね。
ところで、砒素やらマスタードガスとルイサイト毒ガスの混合物のほかに、天然痘が出て参ります。天然痘ウイルスと言えば、恩田陸さんの「MAZE(メイズ)」(双葉文庫、2006年12月30日第10刷発行)の続篇「クレオパトラの夢」(双葉文庫、2006年12月20日第1刷発行)でも出てきます。どちらの話でも天然痘ウイルスを保管しているのはアメリカとロシアとなっているようです。このほかに、G.M.Fordの「RED TIDE(毒魔)」(二川基好訳、新潮文庫、平成十九年三月一日発行)でも出てきます(これで新潮文庫紹介の二つ目にしておこう)。それにしても、「世界中の人間がわれわれを憎んでいて、ある朝アメリカ人全員が死んでしまっても、寝苦しい思いをするやつなどひとりもいないという事実」なんてことが書かれてますが、確かTom Clancyも同じようなことを書いていたような気がします。アメリカ人の心情をどう考えたらよいのやら。
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