灰色のピーターパン
雨が降り出す前に「神幸祭」が終わってよかった。雨に祭りじゃな、副知事に真島誠みたいなもんだな(何だか似合わないねぇ)。まァ、「天涯の砦」で「人物も含め森羅万象、不可思議なところが面白い」と書いたが、石田衣良氏の「池袋ウエストゲートパーク」(IWGP)はいつ読んでも表面を薄く切り取った鉱物の標本みたいで不思議なネバーランド。「女の目は明るい黄緑」なんて色彩は分かるが、「街を歩いていて、野獣と出会ったらどうする?」なんて聞かれてもなァ。
IWGPシリーズ第六弾「灰色のピーターパン」(文藝春秋、2006年6月30日第1刷)は、いつものように「安全で清潔なネバーランドじゃない」池袋が舞台。しゃれた動作にぴったりの灰色の制服を着たガキのビジネスを描いた「灰色のピーターパン」から始まって、「野獣とリユニオン」、「駅前無認可ガーデン」、「池袋フェニックス計画」と続く。全て明快なんてことはないように、全て清潔なんてこともあり得ない。まァ、アタッシュケースを開けると、手の消毒液セットに便座の消毒スプレーが転がり出てくるような若者の多い昨今(笑)、そのうち、不潔なところは人間ごと燃やすような輩が出てくるかもしれない。我々のような野蛮人はどうしたら良いのだろう。少なくとも「わたしたちを殺す気かい」なんて恐ろしい剣幕の女を敵に回したりはいたしません(味方にもなりたくないが)。
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