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断絶への航海

■James P. Hoganの「VOYAGE OF YESTERYEAR(断絶への航海)」(小隅黎訳、ハヤカワ文庫、2005年2月28日発行)

昨日は、金沢工業大学虎ノ門キャンパス開設二周年記念シンポジューム「デジタルコンテンツと知的財産」が日経ホールで行われた。経済産業省後援と云うこともあり、前メディアコンテンツ課長の広実さんがいつものようにうまく基調講演をされた後のパネルディスカッションに参加した。ご一緒したキューエンタテインメント株式会社の水口哲也CCOとは初対面だったが、今度ゆっくりお話してみたい。残念ながら、シンポジューム全体の印象は進行がねえ、お世辞にも良いとは言えなかった(あれじゃ、パネルディスカッションとは言わない)。ここの客員教授も引き受けないといけないかと思うと、少々気が重くなった(杉光教授にはお世話になっているので、年2、3回は付き合わざるを得ないけど)。それにしてもコンテンツビジネス同様、大学の在り方も大きく変化しなければならないのだろう。今日ご紹介する「断絶への航海」は、社会通念が大きくどころか、まるっきり変化する話である。こんな社会だと、私は何をするのだろうか。想像するだけでもワクワクする。

そうそう、終了後突然に付き合わせてしまった日経の○○さん、お疲れ様でした。ところで、記事等のネット配信は出来るだけ止めたいなんて(冗談だとは思いますが)、それは無理と云うものでしょう(笑)。

hogan02James P. Hoganは私の好きな作家の一人だが、この本は1984年に出されたハヤカワ文庫の新装版である(1982年の作)。他に「星を継ぐもの」、「ガニメデの優しい巨人」、 「巨人たちの星」(創元SF文庫)などがある。あ~、なんたることか、一時期、文庫本を整理した際に人にあげてしまったのだ。なんて悲しいことだろう。このシリーズなど絶版になっていないので、買い直そうかと真剣に考えている。

hogan01さて、話を戻そう。 1万人の子供達が人工的に生み出され、ロボットによって養育される宇宙船「クヮン・イン」がアルファ・ケンタウリ系の惑星「ケイロン」に到達して40年、2081年1月10日、3万人の人々を乗せた恒星船「メイフラワー二世」は「ケイロンの夜空をわたる新たな星となった」。「他国の侵害から守るべく先んじてケイロンに到達せんものと」、地球を出発して20年が過ぎた。「ケイロンは直径九千マイルだが、ニッケル-鉄の中心核が地球より小さいので、表面重力は地球と似たようなものとなっている」。

指揮官たちは、「初期の段階で厳格な規制が必要だというジョンの意見には、わたしも同感です。いずれケイロン人の態度が変われば、そこで手綱をゆるめてやればいい」とか「この迷える羊たちを安息所たる囲いの中に連れ戻してやることを忘れてはなりません」なんて話してた。しかし、彼らが見たものは? この社会に順応しそうなバーナード・ファロウズやスティーヴン・コールマンですら、「どうもわからんのは、ここの連中の動機づけが何かってことだよ」と言う始末。doc01これが、「あの男は進化論を勉強しときゃよかったんだ」なんて言われるハワード・カレンズやマシュー・スタームなんぞにゃ、解るはずもない。この状況をもっとシステム化すると、Cory Doctorowの「DOWN AND OUT IN THE MAGIC KINGDOM(マジック・キングダムで落ちぶれて)」(川副智子訳、ハヤカワ文庫、2005年8月31日発行)に出てくる<ウッフィー>かな(若干違うが)。まァ、読んでみて下さい。考えさせられること請け合い。今でも結構、衝撃的だと私は思うなァ(ビジネスやってない人には解らないかもしれないが)。

ところで、当然のことながら、「…原初のトゥイールドル物質の領域内で形成される衝撃的波が創りだすエネルギー勾配が、その時空複合要素を“引き裂い”て、一般に通用している物理法則が生きてくるような空間と時間というなじみ深い次元に分解するだけの大きさを持っていることがそこから導き出された。かくしてケイロン人は地球の科学者たちがなんとなく独断的に設定していた断絶の根底にあるものを見つけだしたのだった」なんて難しいことが何ページも書いてある。よくまァ、書けること書けること。私じゃ、コンテンツビジネスのリスクの複合要素うんぬん程度だな(今日も喋ってきたが、笑)。

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Comments

こんど、水口氏と一緒にごはんいきましょう。MIXIにいます。

Posted by: MAX COZY | Nov 07, 2005 at 11:52

MAXCOZYさん、こんにちは
いいですね。行きましょう。MIXI訪問させて頂きました(^^)。dより

Posted by: dawn | Nov 07, 2005 at 12:13

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