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「逆襲の地平線」

■逢坂剛氏の「逆襲の地平線」(新潮社、2005年8月30日発行)

今日は午後から結婚式。当然、私のではありません(笑)。挨拶を考えなくちゃなと思いつつ、本のご紹介なんぞ書いている。それにしても、今日は良い天気だ。S君の性格に合った結婚日和。おめでとう。

しかし、今年も台風の被害が各地で起きている。日本だけではなく韓国、中国、そして米国。特にカトリーナの被害は痛ましい。復興をお祈りする(参考:「craigslist」、「American Red Cross」)。米国民の強烈な自信と開拓者魂が発揮されることを望んで已まない。

今回は、そんな開拓者魂が悪い方向に出た時代を背景とした物語である。とは言え、お久しぶりの「アリゾナ無宿」の三人組のご登場。

ohsaka01そうなのですよ。なかなかに気の強い娘、ジェニファ・チベンデイル、賞金稼ぎのニヒルな男、トム・B・ストーン、謎の日本人、サグワロの三人がまたまたやって参りました。結局のところ、ジェニファの無茶苦茶な理屈、「ストーンはわたしを天涯孤独の身にしたわけだから、少なくともわたしが一人立ちするまで、面倒を見る義務がある」に押し切られ、ストーンたちは三人で賞金稼ぎをやってたんだ(女は強い!)。

ストーンも大変だ。「お尋ね者と対決するとき、ストーンがサグワロやわたしの手を借りることは、ほとんどなかった」のに、「そのほかの面ではそこそこに役に立った、と思ってる」なんてジェニファに言われてる。確かに「サグワロがストーンのそばに控えていれば、相手の抵抗意識がそがれる」が、ジェニファは「思ってる」だけかもしれないな。まァ、無難に賞金稼ぎをこなしているようで、何より何より。

ところで、今回のお話は賞金稼ぎじゃないんだな。どんな仕事になるのやら。コマンチにさらわれた娘エミリを探して延々と、大変な道中が待っていそうな気配です。依頼主のエドナ・マキンリーは気丈で頗る付きの美人ときてるし、同行するジャスティ・キッドは「なんといっても、キッドはハンサム」、ストーン、ジェニファとも何考えてるのかね。「誇り高きハードボイルド!」って帯には書いてあるものの、boiledされそうになるのはサグワロくらいかな(笑)。いずれにせよ、状況は非常に悪い。彼らはエミリを助け出せるのか。

なんせ、追いかけるコマンチは、合衆国側に敵意をいだくようになったスー族の酋長シテイング・ブルやクレージーホース達に合流しようとしている。そう、1868年、ララミー砦で、スー族、シャイアン族といったインディアンの代表とアメリカ合衆国政府の間で、インディアン居留地に関する条約を制定することにした。が、しかし、1874年、インディアン居留地に指定されていたブラック・ヒルズにゴールド・ラッシュが訪れたのだ。一獲千金を夢見る大勢の白人達が我が物顔で闊歩する。そこで怒ったのがスー族、シャイアン族である。一方、自分の実力を政府に示すチャンスとばかりに、さっそくモンタナ州南部へ向かったのがカスター元将軍たち。そんな状態のど真ん中に彼らは行ってしまったのだった。

Ludlum01ところで、合衆国政府が詐欺まがいの条約でウォポタミ族から奪った土地を巡って、マッケンジー・ホーキンス将軍が活躍するのがRobert Ludlumの「THE ROAD TO OMAHA(白き鷹の荒野)」(角川文庫、平成4年12月25日初版発行)。巻き込まれた人たちは全て大変な目にあうホーキンス将軍。ウォポタミ族酋長になりすましたドタバタはなかなかいかしてたのを思い出す。最後にホーキンス将軍、「ハリウッドはいま滅茶苦茶の状態なんで、割り切った考え方をする革新者を必要としてるんだ」なんて言いながら去って行く(またトラブルが…)。

まァ、今回もサグワロの正体は判らずじまい。でも、ワイアット・アープとの出会いも待っているようだし、なんと言ってもジャスティ・キッド(早撃ちキッドかな?)も出てきたし、話はまだまだ続きそう。次回以降も楽しみにすることに致しましょう。

そうだ。皆さん、明日は選挙に行きましょう。

<追伸>
■筒井康隆氏の「ポルノ惑星のサルモネラ人間」(新潮文庫、平成17年8月1日発行)
tutui01ずっと我慢していたが、やっぱり買ってしまった「サルモネラ人間」。読んではいるのだが、何故か買ってしまうのだ。でもなァ、感想は書けないよ。一部抜粋も出来ません(笑)。ご自分でも「自選グロテスク傑作集」と書いている。読者プレゼント!(コレクション・フィギュア)付です。あとはご想像にお任せします(「ひい。助けてくれ」)。と云うことで、ひっそりとご紹介。

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Comments

もう結婚式に出発されたと思っておりますが、
>当然、私のではありません(笑)
というところは大爆笑。

さて、逢坂剛氏・ラドラム共に良いですね。
今は、かなり古いですが、逢坂氏の重蔵シリーズを読みふけっているところです。最近は柴田よしき氏も再読中です。

ではまた。お気をつけて結婚式へ
(飲みすぎにご注意を)

Posted by: 小島愛一郎 | Sep 10, 2005 at 14:33

小島さん、おはようございます。
昨日の結婚式はなかなか楽しい結婚式で、新郎は少々飲み過ぎでしたね。私じゃありません(笑)。柴田よしき氏は読んだことがないので、今度読んでみます。dより

Posted by: dawn | Sep 11, 2005 at 08:10

あ!
ちゃんとあるんじゃないですか!サムライ・ウエスタンの続編!!
( ̄□ ̄;)

って新刊の単行本!ぐは!高い・かさばる・食事しながら読みにくいの三重苦。でも文庫化はかなり先だろうしなあ。図書館にないかしらん?

サグロワの謎・・・うみゅう。クロサワのアナグラムでもあるのかなあ?ちゅーかSwordFight=ちゃんばらの達人はいいとして、なぜに吹き矢?しかも口に含む奴・・・それではまるでニンジャでござる・ニンニン。それともそういう技のある流派があるですか?おそるべし日本武術。

なんにしてもサグロワ、かっちょいー!

Posted by: koolpaw | Sep 12, 2005 at 18:45

koolpawさん、おはようございます。
そう、続編が出てたんですよ。しかも、まだ続きそう。カッコいいかどうかは別としてサグワロ、興味の尽きないサムライ(ニンニン?)ですね。dより

Posted by: dawn | Sep 13, 2005 at 06:59

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