「時の彼方の王冠」
■Diana Wynne Jonesの「The Crown of Dalemark ( Dalemark Quartet 4)」(「時の彼方の王冠(デイルマーク王国史4)」)(三辺律子訳、創元推理文庫、2005年3月25日初版)
家中の窓を開け放ち、爽やかな風を満喫する。様々な思いを運ぶ初夏の風のなか、光が無数の断片となって降り注ぐ。外には羽衣ジャスミンの香りがする。風、光、香、それに文字(笑)がロマン的アイロニーを奏でる。今またデイルマーク王国史を1~4まで斜め読みつつ、Diana Wynne Jonesの見事さに驚嘆している。心地よい風のなかに、デイルマークの夏至の暑さをも感じながら。
南北デイルマークの話(「詩人たちの旅」、「聖なる島々へ」)から神と近い時代の話(「呪文の織り手」)へと時代を遡る。その上で現代から200年前の話(「時の彼方の王冠」)へと舞い戻る。しかも、時に頭がごちゃごちゃになってしまう娘メイウェンが、その200年前に(唯一の者)の娘ノレスとなって現れる。さぞや本人も大変だろうと思うのだが、多少まごまごする程度。北村薫氏の「スキップ」(新潮文庫、平成11年7月1日発行)に出てくる一ノ瀬真理子とは違う感覚だ(状況も違うけど)。
さて話は、アミル大王即位前の話。モリル、キアラン、ミット、ネイヴィス、不死なる者など今までの登場者が揃う。カンクリーディンの魔手からデイルマークは解き放たれるのか、また歴史から消え去るノレスとなったメイウェンはどうなるのか。Diana Wynne Jonesの織りなす巧みな物語に興味は尽きぬ。
「われはオスファメロンのために歌うものなり。われが旅する世界はひとつにあらず」、「風の道を行きてまた帰れ」。
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Comments
ほえほえ。ハウルの動く城の作家の作品なんですねー。ビジネス書からファンタジー小説まで幅広くカヴァーするひとり雑誌「ダ・ビンチ」状態!ってゆーか図書館目録状態!
( ̄□ ̄;)
10代のとき指輪物語挫折したワタシはなかなかファンタジー物の本に手がのびません。そしてまた地方ではなかなかお目にかかれない創元文庫ときたもんだ!
あ、そーいえば最近はコンビニでも本が注文できるんでしたっけ?一回試してみようかしらん?大地震の後、各種運送業界よりはやく、銀行とほぼ同じタイミングで営業を再開したコンビニチェーンの配送システム、あなどれません。
Posted by: koolpaw | May 05, 2005 at 19:11
koolpawさん、こんばんは
そう、これにkoolpawさんの音楽が揃えば怖いものなし(すぐ廃刊の雑誌かな-すいません、某編集長のことではありません-爆)。
しかしだ、ハヤカワ、創元などの文庫がない。困ったものだ。ベルギーならいざ知らず、日本でそのようなところがあるのは我慢ならない。koolpawさん、その辺りの図書館を教えてちょうだい。送ってしまうぞ。本の処理に困っているところだし(家が傾いてるしね、笑)。dより
Posted by: dawn | May 05, 2005 at 21:16