「詩人たちの旅」
■Title:Cart and Cwidder (Dalemark Quarter 1) Auther:Diana Wynne Jones 田村美佐子訳 (創元推理文庫)
Diana Wynne Jonesの「デイルマーク王国史1 詩人たちの旅」は、まだ言葉に力が残っていた時代の話である。その流れの面白さは言わずもがなだろう。私は、「デイルマーク王国史3 呪文の織り手」を先に読んでしまったために、多少混乱している。アデン川、「アドン」と云う名は何となく繋がるのだが、時代が逆行している。勝手に3から読んで文句を言うつもりはないが、流石にDiana Wynne Jones、一筋縄では行かない。2、4を読んだら、どうなるのだろう。興味津々。こんな読み方もあるのかな。
話は詩人クレネンとレニーナ(妻)、ダグナー(長男)、ブリッド(長女)、モリル(次男)、それに馬車を曳くオロブと云う名の馬からなる詩人たちの旅の情景から始まる。一見平和そうな場面に既に不穏な影がさしている。
子供たちの本名はもっと長い。モリルの名はオスファメロン・タナモリル。Diana Wynne Jonesの冷徹な目で描かれた世界の中で、「半分はんぶん」のモリルは「ひとつになり、力を引き出せる」のか。引き出したとして何が起こるのか。私はオロブ(バランガロロブ)と云う馬が好きなのだが。
真夜中から今朝にかけて風は嵐のようだった。夕方からまた強くなってきた。空は満天のと云うには寂しいが、強い風に幾つか星が瞬いている。この様な時の風の音には何となく心のざわめきを感じる。風に乗って何か聞こえてくるような気がしてならない。でも詩人と云うとGeorges Brassensの唄を思い出すようじゃね。ほんとはクィダーとともに流れる、その歌で山山の岩を動かし、死人を目覚めさせたオスファメロンのリズムを思い描きたいのだが(笑)。
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