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「荷風とル・コルビュジェのパリ」

東秀紀氏の「荷風とル・コルビュジェのパリ」(新潮選書)。作家永井荷風と建築家ル・コルビュジェ(シャルル・エドゥアール・ジャンヌレの筆名)は、当時のパリで同じものを見、同じ空気を呼吸していた。まさに二人の思考はパリと云う都市で交錯していた。しかし、二人の思考は同じものを見ながら、全く違うものを見ていたのかもしれない。自らの理想を、現実の都市計画の中に追い求めたル・コルビュジェと自らの小宇宙の中に追い求めた荷風。全ての都市像は幾多の思考の中に。Italo Calvinoの「見えない都市」(Le Citta Invisibili、米川良夫訳、河出書房)を思い出す。マルコポーロはフビライに様々な都市を語る。都市は記憶であり、記号であり、空想であり、欲望である。

<読書背景>
このところ某広告代理店の方の話「コンテンツはその周縁を広げつつある。既に欧州では、映像、音楽、文学、ファッション、建築、デザイン等は一体として語られる」を考えていた。彼は「知的創造都市にはハードも必要」と暗に謂わんとしたのだろう。私は「自治体が従来型の建築物等ハードに税金を使うこと」に反対の立場だが、おっしゃることに尤もなところもあると思う。私は荷風的思考の流れに吸い寄せられるところではあるが。

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